talulah gosh's blog

リハビリがてらの備忘録(昔のブログは http://d.hatena.ne.jp/theklf/ )

5月28日(日)K-PROネタカーニバル2017@新宿バティオス

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ネタカーニバルを突発で見に行く。カバーネタを見るのは3年目で、過去2年とも期待値を超えてくるライブだったけど今回もやっぱりすごかった。カバー先やネタのセレクトなど見どころが多かったし、美しい完コピ組から原型を留めないオリジナリティ炸裂組まで幅広い解釈が見られたのもよかった。

前半が本ネタ。「本ネタしたくない」、「いつも以上にネタ合わせをしてる、カバーネタの」という芸人さんが多かったらしく、慣れたネタのさらっと感とこれからやるネタの緊張感が両方入り混ざったかのような空気感だった。後半のカバーは、前半出演者がドドん(ゆにばーす)、ハナコ(我が家)、ジャイアントジャイアンブラックマヨネーズ)、オジンオズボーン(アントワネット)、だーりんず(錦鯉)、ウエストランド爆笑問題)。MCを挟んで、馬鹿よ貴方は(TKO)、トンツカタン(ブルゾンちえみwithB)、マシンガンズエレファントジョン)、ヤーレンズ(ランジャタイ)、ねじ(ペンギンズ)という流れだった。

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写真:ヤーレンズ。ジャージは本物のランジャタイ国崎さんから借りたらしい。

どの組もすごかったけど、相変わらずヤーレンズのカバーがすごいのでびっくりした。一昨年のレギュラーのカバーの完成度に驚き、去年の性別を超越した阿佐ヶ谷姉妹のカバーにも驚いたけど今年のランジャタイ「仮装大賞」はそれを超えてきていた。綾波ヘアーは再現できなくてもVネックとセリフとあしらいは完璧な伊藤さん役出井さん、声や動きが国崎さんそのまま頭の線が切れそうな圧に大丈夫かしらと心配してしまった楢原さん、遠目で見たらほぼそうだと思えるサイズ1.2倍のランジャタイぶりにひたすら感心した。あと「明日もライブ(3組ユニットライブ)だから無理しないで」と出井さんが伊藤さん口調でアドリブをさらっと入れる感じには思わず笑ってしまった。去年から今年にかけてヤーレンズは、虹の黄昏、モグライダー、錦鯉と真逆のコンビのカバーを網羅してきた感があるけど、ランジャタイでその最北端に来たなあと思った。キュウや真夜中クラシックのライブは行ってないからカバーをやったかどうかは定かでないけど、今後はスタンスの近い印象のコンビもやるようになるのかしらと気になった(チュートリアルとか見たい)。そういえば本ネタも今までと少し違う雰囲気(1曲が1.5倍にリミックスされたようなボリューム感と筋があった)で面白かった。
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写真:まさのりさんそのままに「ハゲとるやないか」と言われるだーりんず・りんすさんと「見た目の完成度は高いはず」の小田さん。

完コピといえばだーりんずの錦鯉もすばらしかった。近すぎるだけにありそうで考えになかった組み合わせもそうだし、まさのりさんの動きが面白すぎる「アナウンサーになりたい」ネタもどうなるのかと思ったらしっかりと再現しておられた。頭を叩くのが痛そうで大変そうだったけど、しっかり面白くて美しかった。

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写真:ちゃんとAustin MahoneのDirty Workで踊っていた「キャリアウーマンです」ブルゾン晋太郎 with B。

さらに性別を超越してもなお達者な森本さんに、脱いだ時にお笑いとして完璧な見た目ぽっちゃり菅原さん&ガリガリ櫻田さん。トンツカタンのブルゾンちえみwith Bは何度でも見られそうな中毒性があった。森本さんはラインが映えるアイメイクにツヤ感多めのうますぎる化粧とブルゾン晋太郎としての咀嚼が完璧すぎだったので今後も積極的に女装ネタをやってほしい。

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写真:印象が違いすぎるジャイアントジャイアン(左)と女子に見えるドドん石田さんと「with Bにも似ている名人」安田さん。

普段は明るい色のスーツのコンビがブラックスーツになると途端に印象が変わって見える感じも面白かった。ブラックマヨネーズをカバーしたジャイアントジャイアンはその最たる例で、ブラックスーツに関西弁、さらに高速なセリフに間と別の意味で普段とは真逆。「肌質はぴったりなんだけど」というよりその要素しか合っていないハードルが高そうなカバーだった。とにかくそのがんばりが見る方にまで伝わってきていて、終わった瞬間に自然に拍手が出てしまった。

カバーのトップバッターながら安定感がありすぎるドドんのゆにばーすも見応えがあった。安田さんも石田さんも関西ではないのに関西弁のイントネーションや言い回し、ゆにばーすらしい間、それぞれの動きや姿勢の取り方までそっくりでまたまた感心。見た目は微妙に違うのにだんだんとゆにばーすに見えてくるのが我ながら不思議だった。

完コピの上にアドリブを入れこむ高度なカバーだったオジンオズボーンのアントワネット。いく王子役を自発的に提案したという篠宮さんが、サイズ感のまったく合っていない金髪カツラをつけ嬉々として演じる様子がよかった。

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写真:こういう雰囲気の映画俳優さんは普通にいそうなねじ。

トリだったねじのペンギンズも予想通り。演技力には定評があるねじなのでどう転んでもハイクオリティなカバーになるだろうと思っていたけど、「ただの年相応のおじさん」(でもすごく似合っていた)アニキ役せじもさん、普通に映画に出ていそうな外見のノブオ役佐々木さんと見た目も口調も声の高さもそのまま。ただただすごく、もはやねじがやる「ペンギンズのコント」だった。どうでもいい話で言うと、同じチンピラ感でもノブオは革靴だけど佐々木さんは雪駄であってほしいとなんとなく思った。

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写真:怖い(馬鹿よ貴方は)。

馬鹿よ貴方はのTKO「チャッキー」。ネタそのままのはずなのに本家と違いすぎる頭身に得体の知れない感がすごすぎてもはや別物だった。でもそれはそれできっちりすごくて、「ホームのライブであんなに引かれたのは初めて」というファラオさんの言葉も仕方ないと思う程度には、面白さと同じだけの「夜に夢に出てきそう」感があった。

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写真:我が家の役割と見た目に乖離が生まれてセリフに弁解が入っていたハナコ。

「ネタそのままのはずなのに本家と違いすぎる」部分が面白さになっていたのがハナコの我が家。「普段はほとんどネタに出てこない(か喋らない)」で有名な菊田さんがいつになく多いセリフ量で驚かれていたり、秋山さんが下ネタを言う光景が珍しかったり、本ネタの「インドカレー屋」との違いもまたよかった。

今年もすごくいいライブだった。恐らく来年もあるだろうけどまた楽しみだな〜と思い返しながら帰ってきた。

#ライブメモ #ドドん #ハナコ #ジャイアントジャイアン #オジンオズボーン #だーりんず #ウエストランド #馬鹿よ貴方は #トンツカタン #マシンガンズ #ヤーレンズ #ねじ