talulah gosh's blog

リハビリがてらの備忘録(昔のブログは http://d.hatena.ne.jp/theklf/ )

8月1日(火)バカ爆走@新宿Fu-

バカ爆走を見た。メンバーはトンツカタン、バイオニ、卯月、吉住、アンダーパー、アジラッピィ、あんみつ、秋のうさぎ、ネギゴリラ、ナガイヨル、鈴木コウジロウ、ぽんぽこりん、メトロてんぐ、ゲストはオーストラリア。前座はカバブルックリン、セニョールマックイーン。

人力舎の事務所ライブも出演者が数カ月前に代替わりし、芸歴10年未満を中心に前半が5年未満、後半に5年以降という構成になったらしい。

f:id:theklf:20170801183751j:plain

写真:ピン同士のOPMC。

OPMCは、鈴木コウジロウさん&吉住さんのピン2人。吉住さんの「新しい波」の夏イベントの悲しい話など。

f:id:theklf:20170801185342j:plain

写真:こざっぱりしているけどそこそこサイコなネタの秋のうさぎ
ネタ前半は、アジラッピィ「ドクターフィッシュ」は、ドクターフィッシュを飼い始めた小学生と遊びに来た同級生のやり取りが間違ってないけど妙な感じがある。ネギゴリラ「生け贄」は、村の流行病を納めるために生け贄になる女の子と村長の会話。初見だったけどまったくかわいくない女の子と失礼なことを言いつつ最後はいい話にまとまりつつ面白かった。あゆファンがキーワードのぽんぽこりん「取り引き」、オチが見えなくて新しかったメトロてんぐ「漫才の終わりの言葉」と続き、“ナチュラルボーンサイコ”で知っていた秋山さんがいる秋のうさぎ「クイズ」へ。初めてネタを見たけど男女コンビと知らなかったので新鮮だったしさらに秋山さんがネタの中でもサイコぶりを炸裂させていて最高だった。宇佐美さんの立場だったら確かに怖い。

f:id:theklf:20170801185920j:plain f:id:theklf:20170801190451j:plain

写真:立派なつっこみ侍になるための修行

ミニコーナーは「つっこみ侍森本」。江戸の村にいる侍森本が代官の櫻田&お目付役菅原コンビから遣わされたボケたちにツッコミを入れる、という森本さん大フィーチュア企画。この週の最終日にも同じ企画があるらしく、Twitterでの「事務所あげて俺を弄るな!」という森本さんの書き込みを思い出して笑う。トンツカタンのみ衣装があり他はそのまま(さらに森本さんの剣が日本刀ではなく勇者の剣)だっただけに、むしろトンツカタンのほうボケているように見えたのはご愛敬。
f:id:theklf:20170801190803j:plain

写真:やさしいツッコミワードでずっと聞いていられるあんみつ

ネタ後半は、あんみつ「オリジナルソング」から。昨年の耐久ライブの前説でファンになったのにネタを見るのがひさしぶりで嬉しい。バカっぽくボケ倒し歌を高らかに歌う星野さんとゆるやかなのにツッコミのワードが独特な大北さんの会話がやっぱりよかった。漫才のアンダーパー「スタメン」は、3人だから漫才のコンビとしては一人多いという話。男前なのにバキバキの目でキツいことを言う近藤さんと親しみある小道具さんの一歩引いたボケに振り回される藤原さんのバランスがよかった。
f:id:theklf:20170801191422j:plain

写真:気になる存在感があるナガイヨル

個人的にやばいヤツの狂気があって気になっているナガイヨル「キャンプ」。いかにキャンプを楽しくやるかという話なのに最終的になぜか「火炎瓶を投げる」展開になり想像にぴったりすぎた。鈴木コウジロウ「女優」は、カフェで女優を見かけたという会話劇。一人だからこそできる、見る人に委ねられる物事の余白をうまくつかったネタで、一つの事象もこれほど幅が広がるのかといつも感心してしまう。ゲストのオーストラリア「フェスにて」は、前にいる図体の大きなおじさんと主人公の話。夏の今の時期ならでは、かつキャラクターをすごくよく活かしたネタで、こんな人が本当にいたらすごく便利そうだと思える展開だった。吉住「事故」は、吉住さんでは2本目に見たネタでなんとなく傾向がわかってきた。事故にあった友人の様子を見に行くという場面はよくあるけど、風水、コンパ、「ちょうどいい」、狙いの男性像など女性だと笑えるけどそれでもうわーとなる(夢を壊す系の)ネタがバンバン出てきて最高だった。吉住さんのネタは私自身やっぱり好みのようだ。バイオニの「ダメ社員」は、禁止されたことが守れずに上長の松元さんから怒られ倒す新入社員役の空閑さんの感じがとてもいい。身長の高い人が背を縮めて怒られる感じはリアリティがすごくあるし、理詰めで追い詰める神経質そうな上長役もぴったり。オチまではシンプルな筋だけど演技力で最後まで見せる演劇寄りのコントという感じがした。卯月の「おじさん」は衝撃的に面白かった。喫煙スペースで一緒になったおじさんと近所(の割といい企業)で働く会社員の会話。そこにヤクザが取り立てに来る……という筋だけど、演技もキャラもネタもまとまっている。画像を見ても会社員役の林田さんとおじさん役の酒井さんの並びがちゃんと「喫煙所にいる得体の知れんおっさん」に見えるのが本当にすごかった。
トンツカタンの「組織抜け」は、今までのトンツカタンで一番好きなネタになった気がする。内容は、「組織から抜けたい」というメンバーに対するリーダーと取り巻きのやり取り。単独後にいきなり新ネタをやる時点ですごいけど、今までのどのネタとも違うエンタメ感がある。恐らくテレビの画面越しにも映えるし、ストーリーも何度も展開があって森本さんの引き出しの幅広さにとにかく感心した。EDMCでリアルに美大卒の空閑さんが「自分が知ってる美大と違う」と言ってらした所も含めて面白かった。全編面白かったけど、特に後半はどの芸人さんも達者で見応えがあった。
トリオもコンビもピンも好きな雰囲気のネタばかりで当たりの日だった。今まで知らない芸人さんが多すぎて名前を知るだけで精一杯だったけど、何度か見てこの並びだったら見に行きたい、と思える蓄積がやっとできてきた。昨今は興味を惹かれる回が多いのでできるだけ見に行ってみたい。