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talulah gosh's blog

リハビリがてらの備忘録(昔のブログは http://d.hatena.ne.jp/theklf/ )

10月15日(日)マイナビLaughter Night 第2回 チャンピオンLIVE@浜離宮朝日ホール 小ホール

お笑い

TBSラジオのネタバトル番組「マイナビLaughter Night」の月間チャンピオンが、冠番組をかけて戦う一年の集大成的ライブ。出演順は一週前の番組内で南海キャンディーズ山里さんによるくじ引きで、ウエストランド(6月)〜ピーマンズスタンダード(7月)〜ラブレターズ(12月)〜MC〜空気階段(9月)〜ロビンソンズ(8月)〜わらふぢなるお(2月)〜ヤーレンズ(1月)〜MC〜カミナリ(5月)〜ゆにばーす(4月)〜エル・カブキ(11月)〜錦鯉(3月)に決定。11組のうち4組のコント師が連続するという珍しくも偏りのある並びになっていた。

去年は見なかったがよい評判を聞いていたので今年は楽しみにしていた。が、なぜか30分ほど開始時間を間違えトップのウエストランドを見逃した。

学生時代の悲しい仕打ちをテーマパーク風に言い換え、最終的に激暗い映画のタイトル「ダンサー・イン・ザ・ダーク」をオチに持ってきたピーマンズスタンダードは、切なさと言語センスと笑いのバランス感が秀逸だった。

「音楽をやりたいから上京したい」、「楽器もできないのに無理だろう」という定番の親子のやり取りから、着信音をきっかけにラップ(塚本さん)と相変わらずうますぎる歌(溜口さん)の掛け合いになるラブレターズ。KOCでの「2人がもっと関わってほしかった」という評を軽く超える美しい展開と迫力しかない歌ネタでフェス会場の如き一体感を生み出していた。そういえば父親役の溜口さんが読んでいた新聞が今は亡き「週刊将棋」のバックナンバーで冠の企業感を感じてみたり。

初見だった空気階段はとにかく独特な世界感。存在を知っていても知らなくても自分たちの側に引きずり込む力がすごかった。「街で見かけるヤバそうなおっさんは皆電波を発する仕事をしていて…」、「孫氏(そんし)のおかげ」、「西成で白い帽子を被っているおっさんは…」など、世慣れた大人だからこそ二重の意味(時に直球)で笑えるアングラかつブラック、でもポップさを残す展開が最高だった。思わず事務所を調べたらよしもとだったのであまりのらしくなさに驚いた。

顔についての暴言を吐かれた女子生徒が言語センスのなさをフリップ芸風に論って逆襲する…というネタのロビンソンズ。切ない展開かと思いきや逆襲がどれも的を射ており、落ちに向けてのドライブ感もすごくて終わるとスカッとした気持ちになる。弱者と思われがちな人が相手の隙を狙って勝ちを決めるのが痛快だった。

わらふぢなるおは電車内での音声検索を活用する失礼な男がキーに。人の少し嫌な面がよく描かれたネタだった。

新衣装で登場し会場が微妙にざわついていたヤーレンズ。普段通りのトーンながら、「不自然なほめ言葉には裏がある」的なパート(金額が普段より高かった)や格言のパート、ボクサーがダメ押しを決めるかのようなダジャレラッシュのパートなど細かい笑いがたくさん起きそうな、DJならBPM速めという感じのセットリストだった。シメのネタは自転車の盗難確認。

カミナリは電話でアルファベットを伝える方法。噂に聞いていた殴りツッコミがとにかくすごかったので、それだけでも見た甲斐があった。

ゆにばーすは「下着を盗まれた」。原さんのどこか愛嬌のある上からスタンスと、勢いしかないツッコミに前後を挟まれた川瀬名人のやさしいツッコミが昔の南海キャンディーズのようでよかった。

定番の情報引用ネタがプロレスラーではなく吉田沙保里澤穂希で会場内での納得感がすごかったが、ゴング編集長の件に彼らのプライドが見えたエル・カブキ。アフタートークでの「僕らにしてはかなり寄せた」という言葉にも納得だった。

ラスト出番に決まった時点でこれは…と思った人も多そうな錦鯉。「親孝行のための旅行」は「水族館」や「電車旅行」などと同じくらいよく見るネタだけど、それでもやっぱり絶対に面白い。子どものようなダメっぷりを振りまく40代半ばの言動があんなに面白いとは。ふと日常に戻って考えるとただヤバい人なのに悲壮感とは無縁、昭和の喜劇を思わせる滑稽さで相変わらず笑いっぱなしだった。

出演者のネタが面白かったのはもちろんだけど、MC山里さんの楽しくもきめ細やかな進行も最高。前半ブロックのウエストランドラブレターズの印象を薄れさせないようネタと絡めた楽屋話を折り込んでいたり、MCのたびに内容のおさらいをしたり、全組終了後の投票をなるべく公平に進めるべく気を配っておられたのがすてきだった。

最終的に優勝は空気階段。MCや出演者、会場はもちろんご本人たちも考えていなかっただろう結果で心底びっくりした。風俗の客引きみたいという指摘に「歌舞伎町の紹介所にいるんです」と外見通りの答えをし、「ラジオばっかり聞いていたからうれしい」と話しておられたもぐらさんと、晴天の霹靂過ぎたのか優勝と言われてどんどん顔が青ざめていったかたまりさん。どちらも不思議な感じだったけど本当に面白かった。ついでに言うと賞金50万円の授与があるとわかった瞬間の壇上の悲壮感がものすごかった。

終了後はアフタートークに。11組にゲストのナイツと前回優勝者のニューヨークが並ぶと壇上はいっぱいいっぱい、感想を聞くだけでも盛りだくさんな感じだった。ピーマンズスタンダード南川さんのシステマ(ロシアで学んだ痛み克服の呼吸法、という設定)とカミナリたくみさんのどつき対戦を皮切りに、ボケるとどつきが飛ぶという流れが生まれたせいか全員がこわごわと話す様子がよかった(のち山里さんから解除通告が出ていた)。現パーソナリティニューヨークと元パーソナリティラブレターズの有楽町攻防戦、熱い山里さんをステージの端から端まで歩かせるあえてのゆとり低体温スタンスを醸し出したヤーレンズとの一連のやり取りなども面白かった。

空気階段のラジオ企画会議では、不毛な議論のハガキ職人「口癖はソイソース」さんが会場におられることがわかってどよめきが起こっていた。山里さん曰く「このライブすごいよね、お客さんもみんなラジオ大好きなんだろうね、おおおおってどよめきが起こってたよ」に尽きる。普段のトークも知らない謎多き彼ら。ラジオがどんな形になるのか予想もつかないけれど今から楽しみ。

1部、2部とかなりの長時間ながら、細部にお笑い好きなスタッフさんたちがつくっていることが伝わってきた。メディアの収録なのにライブ会場に近い空気も感じられるよいライブだった。

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写真:暗がりで撮った投票用紙

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