talulah gosh's blog

リハビリがてらの備忘録(昔のブログは http://d.hatena.ne.jp/theklf/ )

12月10日(土)語らせろ!!11〜年末スペシャル〜@ 新宿vatios

f:id:theklf:20161216023034j:plain

「お笑いについて真面目に語る」という主旨のライブ。この日の出演者は、三拍子高倉さん、ねじ佐々木さん、ジンカーズ馬場さん、馬鹿よ貴方は新道さん、ヤーレンズ楢原さん、トンツカタン森本さん。

プロとして活動されている芸人さんなら皆確固たる信念や主義はお持ちだろうから、どんな出演者でも聞けば面白いだろうし感心したりすると思う。ただお笑いは別世界にあるものとして笑わせてもらえるだけでいいと思う時(メンタル的にも)はあるし、芸風的に裏側は知らないほうがよさそうな場合、好きだからこそ手の内は見ないほうが…という場合もある。だからこのライブには、その辺のハードルを超えさらに「この芸人さんの話は聞きたい」と思える人が出る時にだけ行く。ここでしか見られないMC佐々木さんとご意見番馬場さんのやり取りが面白いので見たいというのもあるが。

OPの一人語りは、高倉さんのM-1出演権がなくなった後に見つけたという新たな目標の話。ゴールへの道のりも成功の形も人それぞれの世界でいかにモチベーションを保ち続けるか。それを節目ごとに見つけられる大人はどの世界でも強いと思った。

テーマトークは「M-1の結果について」、「今年気になったお笑い界の傾向」、「お客様からの質問」、「気になる芸人」など。分析魔でおなじみ新道さんの「●●目線」トークが今回も炸裂。「スーパーニュウニュウのファン目線」発言も面白かったけど、芸人さんの「自分たちの力を入れているライブに来てほしい」発言に対しての「定期のネタライブはだいたい行動やネタが読めるし、やっぱりそれとは違う物が見たいわけです」という「お笑いファン目線」が普通に的確で最高だった。

新道さんはお笑い大好きでM-1も1回戦から見に行くと有名。そう考えると、確かにお客さんとして客席から見る経験をされている方は主催ライブの企画も独特だし、見に行ってもきちんと面白い内容が多い気がする。お笑い以外にも、アイドルの現場に出没するラバーガール飛永さん(真面目なダメ出しと面白さのバランスが絶妙かつ開催後のTwitter報告がとても的確な「新ネタ会議」など)やドドん石田さん(時事に沿ったスピード感ありすぎるゲスト人選と本物の法話のように起伏あるトークが聞ける「法話」など)、ロックやインストバンドのライブに行く馬場さん(ニッチとポップが両方ある「EOC」、「RRKN」など。おもに自分がやりたいことをやっていたら好きな人がついてくるスタイル)もそうだから、恐らく行くジャンルには寄らないのだと思う。とにかく自分がライブの場で経験して「こうだったら面白いのに」と感じた思いを反映した結果というか。

限りある時間の中で面白いものを見たいからいろいろなライブを選ぶ、という心情を理解してくださっていた(見透かされていた?)のは「ああ〜」と感じ入るところがあった。新道さんの話しぶりが面白くてずっと笑っていたけど、あのタイミングで大きな拍手が起こったのは皆そう思っていたからじゃないかと思う。でも変に媚びたりとか客に無理に寄せたりとかは必要なくて、「あの人のライブならほぼ面白い」と信頼がおけるものを好きに開いていただければそれだけで充分。(すべてではないにせよ)お笑いを劇場まで見に行く層はそれなりに好みが明確だしシビアさも併せ持つ人が多いと思うけど、やりたいことをやっている方には応援の気持ちしかないはずなので。

「何度も同じネタを見せて申し訳ない気持ちになる」などらしさ溢れる発言をしていた森本さん、外に言えないことをたくさん話していた楢原さん、口数は少ないけど(実際体調が悪そうだった)発言が毎回キッパリしていた馬場さん、高倉さんと常に対象的だった佐々木さんなど各自のカラーがよく出ていて面白かった。「馬場さんは間違ったことを言ったことは一度もない」というフォローをする佐々木さん、その2人が某ライブにお金を払って見に行こうと盛り上がる様子、最後の新道さんの発言を佐々木さんが遮った瞬間に「あのキラーシュートを止めるとは、あれは止められない」と森本さんが感心する場面など、コントチームの細々したやり取りも面白かった。この並びだったらまた来たい。

f:id:theklf:20161216023115j:plain

写真:「語らせろ=Let me talk.」

#ライブメモ #三拍子 #ジンカーズ #ねじ #馬鹿よ貴方は #ヤーレンズ #トンツカタン