talulah gosh's blog

リハビリがてらの備忘録(昔のブログは http://d.hatena.ne.jp/theklf/ )

9月22日(木)リンゴスター&ヤーレンズ1日10公演耐久ライブ『RINGO JAM〜リンゴスターのトッパレ』@新宿vatios

f:id:theklf:20160922071426j:plain:h256:leftリンゴスター&ヤーレンズのRINGO JAMに行ってきた。10公演耐久ライブはネタ・トーク・ゲームなどOPからEDまで企画全部が面白く、映像や演出などもすてきであっという間の16時間だった(写真は後日追加予定)。

1. オープニングセレモニー
スクールメイツはもちろん、ヤーレンズ楢原さん曰く「ダンスは全員うまくない」ドリフターズ5人の振り付けをそれぞれが模した「ドリフ大爆笑」のオマージュOPでスタート。このOPも和製ビートルズと言われその後バンドからお笑いへと転向したドリフターズだからこそのセレクトだろうし、ロゴやTシャツ、チケットなどに使われたフォントなど随所にリンゴスターの由来となったビートルズのモチーフが散りばめてあるのが粋で楽しい。
その後は伝説の5人(仮)のメンバーと共に9公演目のツーマンライブで披露する新ネタ用共通テーマの決定に。舞台上のメンバー全員が電話してつながった先の芸人さんにお題をもらって整理した結果、リンゴスターは「設定:寿司屋、落ちセリフ:受信料は払いましょう」、ネタの意味づけが他のコンビと異なるヤーレンズは楢原さんの「できるだけ入れます」宣言で複数の単語と落ち台詞を入れることになった。
2.早朝寄席
勝手に客席から「Hoooooo!!!」と歓声が上がる虹の黄昏とサンシャイン池崎、どんなインヘラーよりやばそうなパワー芸人ワンツーでがっちり目覚めるが、3組目の真空ジェシカ(の川北さん)がガスマスクを被って出たくなる気持ちはちょっとわかる。「お彼岸だから坊さんネタはやらない」発言が秋分の日らしいドドんほかK-PRO常連組、「ザ・高円寺から阿佐ヶ谷アートスペースプロットまで出てる」幅の広いヤーレンズのオススメ芸人と「単に仲良しなんで」とほぼ癒着で決まったらしいリンゴスターのオススメ芸人3組ずつ。ヒップホップトラックに乗せてネタを喋る銀座ポップさんはオールドスクールすぎる衣装にも驚いた。
出演:三福エンターテイメント/ドドん/モグライダーサンシャイン池崎/虹の黄昏/トンツカタン/真空ジェシカ/トランスミッター
【リンゴスターが今見て欲しい3組】あっぱれ!/さくらエビ/カカロニ
ヤーレンズが今見て欲しい3組】トム・ブラウン/ホタテーズ/銀座ポップ

3.リンゴスター&ヤーレンズvs伝説の5人(仮)
すでにOPセレモニーで出てきた「伝説の5人(仮)」だけに特に驚きはないが、ノリノリで決めるポーズがいちいち格好よすぎ。モグライダー・ドドん・三福エンターテイメントの5人全員が耐久ライブ経験者だからかとにかく安心感があった。
このパートではネタとランキングクイズ企画。特にランキングクイズ1の皆が納得の一位であり、「かっこよすぎて私とは釣り合わないんじゃないかと思う」、「私のことを好きな芝さんなんて私の好きな芝さんじゃない」と少女マンガの主人公を乗り移らせたかのような出井美ちゃんのこじらせ発言がよかった。一方、最下位が平田さんという大番狂わせには会場中にどよめきが起こり平田さんご自身も相当ダメージを受けていらした様子(その後の公演でことあるごとに弄られるネタになっていた)。
クイズ2上位も納得の理由、さらに印象的だったのは9位三福さんの「ライブシーンが離してくれなさそう」というもの。「こんなにテレビに出たいのに!」と言っておられたけどどっちにしろ納得しかない理由だった。
(1)お客さんに聞いた彼氏にしたいメンバー
 1:モグライダー
 2:三福エンターテイメント
 3:ドドん安田
 4:ヤーレンズ出井
 5:ヤーレンズ楢原
 6:ドドん石田
 7:リンゴスター高野
 8:リンゴスター小川
 9:モグライダーともしげ
 10:リンゴスター平田
(2)芸人に聞いた将来ゴールデンタイムで活躍してそうなメンバー
 1:ヤーレンズ出井
 2:モグライダー
 3:モグライダーともしげ
 4:リンゴスター平田
 5:ドドん石田
 6:ヤーレンズ楢原
 7:ドドん安田
 8:リンゴスター高野
 9:三福エンターテイメント
 10:リンゴスター小川

4.ワイワイゲームワールド the BEST
「ここで一気に耐久チームの体力をなくします!」と高らかに宣言しただけあるトンツカタン森本さんのMCが光った4公演目。連想ゲーム対決などさまざまな対決はあれど、ねじ佐々木さんのパートに入り込んだ三福さんが2人でヴォーガーのごとくキメポーズを連発していたダンス対決、毎回切り札として登場してきたともしげさんを残したまま勝利したリンゴスターの激烈に速かった水呑み対決が印象的だった。

4.5.レディオ・リンゴスター(昼休憩)
舞台上につくられたラジオ風ブースで行われるリンゴスターのラジオ風トークを、名物のケータリングと(K-PRO最大のライブ「行列の先頭」でしか出ないらしい)津多屋のお弁当をいただきながら聞く。会場と芸人さんたちから募った質問に関するトークや高野さん曰く「単純に自分たちが聞きたい」曲、ヤーレンズほかを含めたゲストトークでごくゆるく。妙に仕上がった三福さん扮するラジオディレクターと石田さん扮するADがギリギリ舞台感を残していた。

5.ビリオンスキットラボラトリー withヤーレンズ
コント経験の少ないヤーレンズが、コント師でも恐らくとりわけ演技がうまい4組(ねじ・わらふぢなるお・リンゴスター・マツモトクラブ/出演なし)のユニットに加わりユニットコントを披露する。灯籠のような凝ったOPクレジット演出、ライブの舞台設定や衣装のつくり込みのクオリティの高さがねじ単独同様に半端なくてすばらしい。コントは既存のもの4本、ほぼ台詞がない動きメインのゲーム系コントやわらふぢなるおの二人がただただ面白くビンタの音が鈍くて痛そうだった学園コントなど、コントをやり慣れないヤーレンズに配慮したラインナップ。4本目の姥捨て山のパロディのみヤーレンズ(の出井さん)も台詞を多く担当しており珍しい光景が見られてよかった。
毎回つくりこみがあれだけすごいのであれば通常回も見に行きたい。

6.リンゴスター&ヤーレンズvs偽リンゴスター&偽ヤーレンズ
本家と偽物がネタと企画で対決するパート。当日まで客側には知らされていなかったので発表された時は新鮮だった。あと「ヤーレンズのかわいい担当といえば出井さん」という紹介文にはご本人もさることながら会場の大半が「???」という空気、さらに(スーツのジャケットサイズはぴったりでも)口ひげのあるファラオさんが登場したことにも驚いた。
偽とはいえリンゴスター(企業スパイ)もヤーレンズもネタは完璧、本家スーツをバッチリ着こなし立ち姿まで似せてきた佐々木さんとネタにアレンジを加えてオリジナル感を見せたファラオさんの偽ヤーレンズは「こんなコンビがいてもおかしくない」ほどの面白さ。
その他、本物を決める対決で小川さんに勝ってしまい、それ以降の企画で毎回微妙にやりづらそうだったなるおさん、口まねが完璧だったけどツッコミ対決で素が出た森本さん、足つぼマットに転げ回って痛がる佐々木さんに比して顔色一つ変えずに完勝した楢原さんが印象的だった。

偽リンゴスター:平田_トンツカタン森本、高野_ドドん石田、小川_わらふぢなるお口笛
ヤーレンズ:楢原_ねじ佐々木、出井_馬鹿よ貴方はファラオ

7.勇者平田と7人の怪物(モンスター)
MC平田さんの負担がただただ大きいパート。微妙にハロウィン的なコスプレをした30〜40代のモンスターが20代の勇者をつぶしにかかる様子はコスプレがなくても充分ドラクエ感満載。なんだかんだ言ってやさしい森田さん、登場の仕方もラスボス感甚だしい(遅刻したという)佐々木さん、敵に回すと恐ろしいことを会場中の人間の目に焼き付けた川元さん、ニコニコしながらも後でじわじわくるボディーブロー感がすごい新道さんなどなかなかのラインナップだった。

MC_リンゴスター平田
怪物_おしゃべりモンスタースパローズ森田/ムチャ振りモンスター磁石佐々木/毒舌モンスターダブルブッキング川元/メンタルモンスター三福エンターテイメント/分析モンスター馬鹿よ貴方は新道/物販モンスタージンカーズ馬場/ネガティブモンスター浜村凡平
出演_リンゴスター高野・小川/ヤーレンズ

8.リンゴスターのトッパレ
披露するネタの本数が多かったためにヤーレンズは大阪時代のスタイルもやっており、ひさしぶりに見られたネタが多いのも嬉しかった(確かラップネタはこのパートでやっていたような)。優勝はリンゴスターでまあ当然では…という感じ。
ここに来てのネタライブは出演者の方々は大変だろうけど、見ているほうもそこそこ疲労感がある。ただこの日の前説は全公演(前日プレゼント用Tシャツのモデルをしたら反応があったことで急遽参加が決まったらしい)人力舎のあんみつが担当していて、そのゆるくてやわらかいトーンが毎回力みを緩めてくれたのでとてもよくてファンになった。本ネタが見たい。

MC(ネタあり):リンゴスター
出演:ヤーレンズ/磁石/エレファントジョンラブレターズギフト☆矢野/サメゾンビ/サンシャイン

9.リンゴスター&ヤーレンズ ツーマンライブ
f:id:theklf:20160922213835j:plain:w256:left最新ネタ(R:メンヘラ/Y:漫才)、長尺ネタ(R:卓球/Y:漫才)、お互いが一番見たいネタ(R:中学生スパイ/Y:インタビュー)、OPで課された新ネタ(R:寿司屋/Y:複数ワードとオチ台詞)の順で披露。
過去のツーマンでもおなじみつくり込んだOP映像、ゴレンジャーの黄色感ある小川さん、自撮り意識の平田さん、女の子好きのナルシスト風の高野さん、スーツが印象的な楢原さん、バーでビリヤードをする出井さん(一人だけ力のいれ具合が違う)、各パートで全然違うのが面白かった。
リンゴスター平田さん扮する「死んじゃう?」とすぐに言うメンヘラ男子の感じが響きすぎた。周囲でも「ああいうめんどくさい女子いる」、「構ったら構ったで『いらない』って言うし、どっちだよ! てなる感じわかる」、「ああいうのとは付き合いたくない」と大絶賛。面倒臭い女子由来の表現は自分のことを棚に上げて見る分にはだいぶ面白い。
新ネタづくりの様子は毎公演前に楽屋の様子とともに映像で映し出されていた。すべての回で何かを平行しながらネタを書く平田さんの様子はとても大変そうに見えたけれど、それでもきっちり演じられる形にまとめているのだからすごい。ヤーレンズは新ネタ用のお題とオチ台詞を確かにすべて入れ込んであり、それを聞いたラブレターズ塚本さんから「(ワードを募って即興ラップをつくる形と近いので)R指定と同じですね」と指摘されたとのこと(同じことをやるDOTAMAではないのがまた渋い)。段取り確認や新ネタづくり、次に披露するネタ、マルチタスクにしたらその分のすべてに力を分散して持続させる必要があるのに、芸人さんの集中力は本当にすごいんだなと感心した。

10.RINGO JAMグランドフィナーレ
f:id:theklf:20160922231153j:plain:w256:leftフィナーレにはいろいろな芸人さんが登場。参加された芸人さんはもとより流れで参加した芸人さん、耐久ライブフィナーレ恒例のウエストランド井口さんも長野から滑り込みで登場。1〜9公演の振り返りと企画内容の確認と次回耐久ライブのメンバー指名とペアになるメンバーの抽選と披露が行われた。当日の回想VTR込みK-POPコン風の演出、リンゴスター小川さんのみんなと写真を撮りたいというお願いからコンサートの最後のような全員写真撮影もあり、やりきった感が溢れたフィナーレになった。
次回の耐久ライブのメインはねじ。抽選で虹の黄昏が決まった瞬間に会場は「Hooooooo!!!」の歓声「ヤバい! 熱い! 間違いない! Yeah!」のコールが響き渡りすでにバンドのライブかのようだった。

リンゴスター&ヤーレンズ vs 偽リンゴスター&偽ヤーレンズ、ビリオンスキットラボラトリーwithヤーレンズなど耐久ライブならではの企画や光景が見られていいライブだった。もしロフト系列が会場だったら客席側でも勝手に乾杯したくなるほどの高揚感。次の耐久ライブに決まったねじ&虹の黄昏も今から楽しみで期待しかない。ご出演の2組、当日ネタ作り含め本当にお疲れさまでした。楽しかった。
#ringojam #リンゴスター #ヤーレンズ